防風通聖散を飲むとトイレが近くなる理由
防風通聖散を飲むと実際にトイレが近くなります。その理由はシンプルで防風通聖散には利尿効果のある成分が含まれているからです。
まず、防風通聖散にどんな成分が入っているかというと
- 麻黄
- 防風
- 黄ごん
- 大黄
- 芒硝
- 石膏
- 白朮
- 荊芥
- 連翹
- 桔梗
- 山梔子
- 芍薬
- 当帰
- 川きゅう
- 薄荷
- 滑石
- 生姜
- 甘草
このように実に18種類もの漢方成分が配合されています。その中でも強い利尿効果があるのは麻黄です。この麻黄が含まれているので、防風通聖散を飲むとトイレが近いということになるのです。
トイレが近いことへの対策は?
防風通聖散を飲んでいる以上、トイレが近いことは避けられません。そこでいくつか対策方法を提示します。ダイエットの為に飲むのであればトイレが近いことと上手く付き合っていくことが大切です。
通常の状態よりもトイレが近いことはわかっています。高速に乗る、映画を見るといった長時間身動きが取れない状況では事前にトイレに行っておきましょう。普段であれば問題ないかもしれません。しかし、防風通聖散を飲んでいる間はトイレが近い状態であるのをわすれてはなりません。必ず事前にトイレに行っておくようにしましょう。
当然と言えば当然ですが、防風通聖散を飲みすぎれば、利尿効果も高まりより一層トイレが近い状態となります。また、寝る直前に飲んでしまうとトイレが近くなってしまって頻繁に目が覚めるというケースも考えられます。食前食間の服用は必ず守るようにしましょう。
人体の構造上前かがみになると腹圧が膀胱にかかり失禁しやすくなりますので、前かがみになるのは避けて楽な耐性を取るようにしましょう。
気をそらすだけになるかもしれませんが実は、意識を紛らわすというのは実際に尿を我慢するのに効果があります。音楽を聞いたり、遠くの景色を見たりして意識をなんとか尿意以外に向けてみましょう。
また、尿意が出てからでは遅いかもしれませんが、事前にお茶やコーヒー、アルコール、柑橘系、炭酸飲料はトイレが近い原因となりますので極力避けた方がいいでしょう。
女性は特に尿意の我慢しすぎに注意
尿を我慢するのは当然のことですが、あまりにも我慢してしまうと膀胱炎になってしまう可能性があります。特に女性は膀胱炎になってしまう確率が男性よりも高いのでその点注意してください。
トイレが近いことは悪いことではない
トイレが近いと確かに不都合は多いですが、利尿効果はむくみを取るなどの利点もあります。
むくみとは血管の外の細胞と細胞の間に余分な水分がたまった状態のことを言います。尿がたくさん出るということは水分が体の外に出る量も多くなることになります。そうなるとこの余分な水分も体外に出やすくなります。ですから、利尿効果にはむくみを取る作用があるのです。
そもそも防風通聖散には利尿効果によりむくみを取るという効果があります。「トイレが近い」と書くと副作用のように見えてきますが、元々防風通聖散にある効果の一つと考えた方がいいでしょう。意図しない悪い副作用ではないのです。
防風通聖散には逆に尿が出づらくなるという副作用(排尿障害)があります。こちらに関しては狙った効果ではありませんし、体に害があるだけです。使用を中止して医師に相談するようにしましょう。
防風通聖散はこんな薬
防風通聖散で最も多く配合されているカッセキは鉱物であり、尿の排出を促して体内の水分バランスを整える目的で利用されています。防風通聖散この他には、解毒をして炎症を鎮めるカンゾウやオウゴン、サポニンを含むキキョウ、代謝を正常に導くビャクジュツ、抗菌作用があり腸を刺激する成分を含むダイオウなど、合計で18種類もの生薬が配合されています。防風通聖散はトイレが近いという効果もあります。
防風通聖散は体の機能を高めて水分や毒素の排出を促す効果が期待できることから、便秘やむくみ、肥満症といった症状の改善に使われることが多い漢方薬です。にきびや皮膚炎にも利用されていて、血行を促進するトウキや発汗を促すマオウが含まれていることから、肩こりをやわらげたり、全身のデトックスに用いられています。
防風通聖散は虚弱な体質よりも、比較的体力がある方で、運動不足や体質により汗をあまりかかない方に向いています。防風通聖散体型的には痩せ型よりも、お腹に皮下脂肪がついていて便秘でお悩みの方に効果が出やすい漢方薬です。体を温めて代謝を促進する効果も期待できるので、ダイエット目的で利用されることも多いのですが、防風通聖散飲んだ後に便意をもよおすことがあるので、胃腸が弱く普段からお腹がゆるくなっている方は別の漢方薬を試してみましょう。